ミックスボイスの出し方?
初めに
ミックスボイスを出したいです!
こうおっしゃる生徒さんが多くいます。
しかし、これを聞くと僕は
「多分ミックスボイスのことを勘違いしているだろうな」
と思います。
ミックスボイスの出し方を検索すると、たくさんの情報があふれています。
しかし、その中には間違った情報や危険な情報がたくさん存在します。
今回は信じると危ないミックスボイスの情報を発信していきます。
エッジボイス + 裏声 = ミックスボイス
僕はこれを紹介している方を見ると怒りすら感じます(笑)
このやり方でいい発声はできません。
これを紹介している方で歌がうまいと思った方はほとんどいません。
試したことがある方は分かると思うのですが、すごく細い声になりますよね?
当然です。
このやり方だと、地声のぶよっとした音が全く入らないんです。
手軽にできることと、キャッチーであることから広まってしまっていますが、このやり方で歌が上手くなることはありませんのでやめましょう。
とはいえ、このやり方を紹介している方の中に歌が上手い人もゼロではないですよね?
そういう方は、このやり方以外にもたくさんの練習をしていると推測できます。
このやり方でうまくなったわけではないでしょう。
ミックスボイスは裏声感覚
先ほど紹介した「エッジボイス + 裏声 = ミックスボイス」を提唱する方はミックスボイスは感覚的には裏声であるといいます。
はっきり言いますが、裏声感覚で強く厚い声を出すことはできません。
裏声感覚だと言っている方の声をきくと、弱々しい声の方がほとんどです。
実際のところ、強いミックスボイスを出しているときは感覚としては地声です。
ですが、ここで裏声感覚でもいい場合も存在します。
それは、意図的に裏声よりの音質を出す場合です。
そう、つまりミックスボイスの感覚としては「地声感覚のものも裏声感覚のものもある」というのが正解です。
ミックスボイスができれば高い声が出る
このように考えている方は非常に多いかと思います。
しかし、残念なことにそうではありません。
ミックスボイスは魔法のテクニックではないのです。
そもそも、地声と裏声がきちんと出せなければミックスボイスに移行することすらできません。
「ミックスボイスを習得すれば高い声が出せる...」
こう思って練習している方も多いかと思いますが、ミックスボイスを目指すことは得策ではありません。
ややこしいですが、地道に基礎のボイトレをしていった先に気づいたらミックスボイスを習得していたというのが健全です。
なので近道を探すのではなく、ゆっくり時間をかけてボイトレをしていくしかありません。
最後に
いかがでしたか?
ミックスボイスを出せれば解決と考えていた方にとっては耳が痛い内容だったかもしれません。
しかし、一番重要なのは地道な練習です。
地味なのでみんなやりたがりませんが、それを我慢して続けた方が上達していきます。
それを胸に刻んで、ボイトレ頑張っていきましょう!
